そのはずなんですけどね。
自分や家族、短かな人間の死に直面すると、「人は死ぬ」という当たり前の現実の中で自分たちは生かされているだけだということに気付くものです。
生きている間に心の中で他の人を憎んだり裁いたり排除したりすることがどれだけ無意味で害にしかならないか、気付くものです。
大病や大怪我を生き延びて慈善活動に勤しむようになる人が多いのには、そういう認識の変化が生じるからではないでしょうか。
誰もが平時の時から人に優しくなれていたら、どんなに世界は平和になることでしょう。
人知れず苦しんでいる人に苦しみに対して深い洞察ができていたらどれだけ犯罪がなくなることでしょう。
そんなあたりまえのことを認識できていない人が、人の上に権威を持つということがどれだけ罪深いことなのかを、誰もが知るべきです。
許し、慰め、支え、共に居続ける、そうすることは難しくないはず。それは人を責めたり欠点を探したりけなしたりするよりも、本来は人間として当たり前なはず。
そんなあたりまえのことが出来ないということは、自分が何に教育され、何に導かれているのかということなのかに早く気付くべきです。
人が死ぬことを望まないということが何を意味しているのかを早く悟るべきなんです。